山の道について
青山つばさ登山会のサブリーダー・コシミチです。いつもありがとうございます。
青山つばさ登山会の例会では、いつもできるだけ人口物のない山道を歩いております。
それはいわゆる「けもの道」であったり、昔の人が歩いた旧街道であったり。
近畿地方の山の中には「米買い道」「塩買い道」「炭を運んだ道」などの古い道がたくさん残っています。
福井県小浜市と京都市をつなぐ「鯖街道」もたいへん有名ですね。
現在では国道367号線のいたるところで「鯖街道」の看板を見ることができます。
絶品名物の鯖寿司のお店もたくさん存在します。
どのお店もハズレはありません。どのお店の鯖寿司もそれはそれは絶品です。
ここで注意していただきたいのは現在の国道367号線は昭和時代にできたものであるということ。
昔の人は「京は遠ても十八里」と言って、徒歩で夜通し山の中を歩いておりました。
その時代の男たちが歩いた鯖街道は今も滋賀県の朽木村や京都市の久多地域に多く残っています。現代人がイメージするような街道ではございません。人一人がやっと歩けるようなわずかな「踏み跡」が本当の鯖街道なのです。
そしてその道は一本だけではありません。古くは平城京や藤原京にまで海産物を運んだ道が鯖街道のルーツではないかと考えられており、1300年程の長い時間で数えきれないほどの日本人が歩いた無数のルート全てが本当の鯖街道であります。
またこの地域では昭和の初めごろに「木炭の生産」が全盛期を迎え、山の中で男たちが炭を焼き、女たちがそれを担いで山を下り、今度は男たちが炭を担いで鞍馬や大原などの中継地へと運んでおりました。
この炭を運んだ峠道もこの地域の山には今もたくさん残されています。
近年では林業家のための自動車道(いわゆる林道)が整備され、いくつかの峠道も遮断されている箇所があります。
私たち青山つばさ登山会はなるべく林道を歩かないようなコースメイキングをして、自然の中を歩くこと、先人の歩いた道を辿ることを心がけております。
最後に「けもの道」
けもの道って何でしょう?
私たちにはすっかりなじみ深いものとなりましたが、登山をしない方にはピンと来ないかもしれません。
けもの道とは「野生のシカが歩いた踏み跡」のことです。別にイノシシでもいいんですが、私たちの地域にはシカの数が多いのです。
動物たちは山の斜面を歩く時、一番安全なルート、一番滑落しないルートを選択して歩きます。それが本能によるものなのか経験則なのかはわかりませんが。
その踏み跡を私たち人間も歩かせていただくのです。
これは楽しいですよ。
「動物さんたちありがとう!」
彼らの踏み跡は非常にありがたい登山道なのであります。
青山つばさの例会に初参加された方からは
「いつもこんな道なき道を歩くのですか?」
「今日は特別な上級コースですか?」
と尋ねらることがあります。笑
そんな時、私はいつもこう答えます。
「はい、いつもこんな感じですよ。それに今日はむしろ初心者コースです」
おしまい
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ありがとうございました。今後の山行予定は【こちら】でご覧いただけます。