何もない山の素晴らしさ
青山つばさ登山会のサブリーダー越道(コシミチ)です。
今日は山に「あるもの」と「ないもの」のお話です。
あるものは自然と美味しい空気です。
以上! どん!!
世界中の全ての山に必ずあるものはそれだけでしょ。
三角点がない山だってありますし。
逆にないものはいっぱいありますね。
まずトイレ。
そして水場。
あるところにはありますけど、ほとんどの山にはありませんよね。
大勢の登山家が訪れるような山には夜をしのげる「避難小屋」なるものもございます。
普通は無人でトイレ無し。
トイレが付いた避難小屋・・・私のイメージでは全体の30%くらいか?もっと低いですか?
気の利いた小屋にはペットボトルのお水も備えられています。
でも元気な人は飲んじゃダメですよ。
山で困った人のための飲み水ですから。
むしろ元気な人は自分の水を避難小屋に置いて立ち去るくらいの優しさが欲しいですよね。私はやったことありませんが・・・
青山つばさ登山会ではテント泊の山行も予定しています。
テント担いで双六岳を縦走だ!って感じではなく、
ふもとのキャンプ場にテントを張って翌朝、軽装でアタック!
という感じが多いです。
高い山にアタックする時は、中腹の山小屋まで頑張って歩いたりもします。
そこでテント泊。
寝るのは個室。
トイレと水場もあるところを選んで泊まります。
売店まであるとラッキーです。テントで冷え冷えビール。
ただし山頂の山小屋で買う缶ビールは貴重なんですよ。
ふもとからビールを担いで上がる人もいれば、ヘリコプターで運ぶ小屋もあります。
物流コストが半端じゃありません。
山には車もないのですから。
↑この売店は非常に良心的です。ありがたいです、槍ヶ岳山荘さん。
トイレ有料も当たり前ですよ。ありがたく利用させていただきましょう。
あと携帯話もないところがほとんどです。
山には日常生活で当たり前なものがほとんどありません。
電気もガスももちろんないです。
・・・
だからこそ山は楽しいんです。
行ってみた人にしかわかりません。
雨がやんで晴れただけでどれだけ気持ちがいいか。
下山してお風呂に入った時、どれだけ気持ちがいいか。
自宅のスイッチ一つでお湯が沸く環境がどれだけありがたいか。
よくわかります。
私が好きなのは雨の日にカッパとザックがびちょびちょになった時。
テントに戻り、厳重なビニール袋の中のカラカラに乾いた下着に着替えた時。
「なんて幸せだ!!」
と毎回思います。
山で下着を着替えたことのある人にしかわからない達成感です。笑
山には人工物は何もありません。
水道がない、エアコンがない、車も携帯もない・・・
そういう環境に身を置くことが「気持ちいい」です。
ぜひ未経験の方にもこの爽快感を楽しんでもらいたいものです。
おしまい
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名もなき山の素晴らしさ
前回は道なき道の話でしたが、今回は「名もなき山」の話です。
本当の「名もなき山」というのは数が少ないです。
ここで言うのは「知名度の低い山」という意味です。
青山つばさ登山会では誰もが知っているような名山に行くこともありますが、いつもの日帰りの山行ではあまり有名でない山に行くことが多いです。
なぜか?
静かだからです。笑
自然がいっぱいだからです。
有名な山で朝から晩まで「こんにちは、こんにちは」と言い続ける山も悪くありませんよ。
でも私達は「できれば山を独り占めしたい」と考えています。
いえ、独り占めはちょっと違いますね。
「静かに歩きたい」という意味です。
素晴らしいんですよ。静かな山は。
自然と一体になれます。
名山に行きますと声が大きくて賑やかな団体さんが時々いらっしゃいますよね。
私達はできれば山で賑やかな方々とお会いしたくありません。
静かに歩く方々とはお会いしたいです。
私達もアルプスに行きますし、白山にも行きますよ。
百名山に興味もありますよ。
しかし静かな山もいいものです。
青山つばさの例会では私達以外の誰とも山で出会わないことがほとんどです。
そういう静かな山を歩きますし、他の人が歩かないルートを歩きますから。
今、青山つばさ登山会と花背交流の森とで、京都の北山分水嶺を歩く「北山分水嶺クラブ」というイベントを毎月2回開催しております。詳細はこちら
峰床山とか小野村割岳とか有名な(?)山にも出かけますが、どちらかというと京都以外の方にはなじみの少ない山へと出かけることが多いです。
中には本当に「名前のついていない山」もあり、私達でその山に名前を付けて楽しんだりもしています。
地元の方は谷にはもれなく名前をお付けになりますが、なぜか山には名前を付けないことがあるようです。おもしろいですね。
名もなき山にも三角点はあります。眺望も素晴らしいです。
名もなき山には自然林が残っております。
私達は「歩くこと」を楽しんでいます。
山の名前を聞いたことがなくてもベテランリーダーダンジョーの選ぶ山を、選ばれた季節に歩くことを楽しんでおります。
名もなき山で道なき道。
ややこしいですか?
とても楽しいんですよ。笑
おしまい
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山の道について
青山つばさ登山会のサブリーダー・コシミチです。いつもありがとうございます。
青山つばさ登山会の例会では、いつもできるだけ人口物のない山道を歩いております。
それはいわゆる「けもの道」であったり、昔の人が歩いた旧街道であったり。
近畿地方の山の中には「米買い道」「塩買い道」「炭を運んだ道」などの古い道がたくさん残っています。
福井県小浜市と京都市をつなぐ「鯖街道」もたいへん有名ですね。
現在では国道367号線のいたるところで「鯖街道」の看板を見ることができます。
絶品名物の鯖寿司のお店もたくさん存在します。
どのお店もハズレはありません。どのお店の鯖寿司もそれはそれは絶品です。
ここで注意していただきたいのは現在の国道367号線は昭和時代にできたものであるということ。
昔の人は「京は遠ても十八里」と言って、徒歩で夜通し山の中を歩いておりました。
その時代の男たちが歩いた鯖街道は今も滋賀県の朽木村や京都市の久多地域に多く残っています。現代人がイメージするような街道ではございません。人一人がやっと歩けるようなわずかな「踏み跡」が本当の鯖街道なのです。
そしてその道は一本だけではありません。古くは平城京や藤原京にまで海産物を運んだ道が鯖街道のルーツではないかと考えられており、1300年程の長い時間で数えきれないほどの日本人が歩いた無数のルート全てが本当の鯖街道であります。
またこの地域では昭和の初めごろに「木炭の生産」が全盛期を迎え、山の中で男たちが炭を焼き、女たちがそれを担いで山を下り、今度は男たちが炭を担いで鞍馬や大原などの中継地へと運んでおりました。
この炭を運んだ峠道もこの地域の山には今もたくさん残されています。
近年では林業家のための自動車道(いわゆる林道)が整備され、いくつかの峠道も遮断されている箇所があります。
私たち青山つばさ登山会はなるべく林道を歩かないようなコースメイキングをして、自然の中を歩くこと、先人の歩いた道を辿ることを心がけております。
最後に「けもの道」
けもの道って何でしょう?
私たちにはすっかりなじみ深いものとなりましたが、登山をしない方にはピンと来ないかもしれません。
けもの道とは「野生のシカが歩いた踏み跡」のことです。別にイノシシでもいいんですが、私たちの地域にはシカの数が多いのです。
動物たちは山の斜面を歩く時、一番安全なルート、一番滑落しないルートを選択して歩きます。それが本能によるものなのか経験則なのかはわかりませんが。
その踏み跡を私たち人間も歩かせていただくのです。
これは楽しいですよ。
「動物さんたちありがとう!」
彼らの踏み跡は非常にありがたい登山道なのであります。
青山つばさの例会に初参加された方からは
「いつもこんな道なき道を歩くのですか?」
「今日は特別な上級コースですか?」
と尋ねらることがあります。笑
そんな時、私はいつもこう答えます。
「はい、いつもこんな感じですよ。それに今日はむしろ初心者コースです」
おしまい
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能郷白山が平家平に
双龍ノ滝を見て大野盆地へ、残雪の白山が見事です。
真名川ダムをすぎ能郷白山が姿を見せ温見入りですが、峠道はなんと通行止。
遠路はるばるの行程で時間もおしていることから、みなさんの了解を得て北隣の平家平に変更です。
ブナとトチノキが素晴らしい樹林の高原で花も多く、ミズバショウ自生地の先には姥ケ岳も聳えていて人気の場所で、林床を覆うサンカヨウの花が今が盛り。
登山道を登り平家平最高点のブナ平を越えて姥ケ岳手前のミズバショウ自生地まで行き、見事貴重な花を見ることができましたのでここまでとし、帰りはこの森のシンボルのトチノキ大木、オーレン畑などをめぐる平家平ワンデリングです。
帰路では杉津パーキングで日本海に落ちる夕日もドンピシャで見ることができ、青山つばさの山旅にふさわしいフィナーレとなりました。
登れなかった能郷白山はまた企画したいと思います。
次回6月例会は鈴鹿雨乞岳、秘境奥ノ畑から登り杉峠を下るとっておきのコースです。多くのご参加を。
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ありがとうございました